内戦の傷跡。

来月16日からのカンボジア訪問の事前学習の一環として、いろいろな方にお話を伺っている。
今日は、日本国際ボランティアセンター、カンボジア事業担当の鈴木まりさんから、
カンボジアの農村や都市を取り巻く様々な状況や問題について話を聞いた。
カンボジアの人々は1970年から1990年代にかけて、クーデター、ポルポト政権下の大量虐殺、混乱、ベトナム軍の侵攻と、約20年間戦乱に巻き込まれてきた。
今でもその傷跡は深く、戦時下に埋められた地雷は数多く残っている。
地雷は身体の一部を奪ってしまうばかりでなく、そのために仕事を失ったり、離婚をさせられるケースも多いという。
この地雷に関しては、世界の多くの人の関心を呼び、国際機関やNGOなどによる除去の取り組みが行われ、当初1000万個以上あったといわれる地雷が今は200万から300万個になったという。
地雷の除去には当然のことながら危険がともなうし、時間もかかる。200万個なんてまだまだ安心して暮らせる数ではないけれど、地雷が0になる日まで、根気よく除去作業が続けられるといいと思うし、見守っていきたいと思う。
この地雷の陰に隠れて、国際社会での注目度はいまひとつ低いのだけれど、今カンボジアで大きな問題となっているのが、農地や集落に散在する不発弾。
カンボジアの子供たちが現金を得る方法のひとつとして、鉄くず集めがある。鉄くずは手っ取り早く現金になる。
たとえば子供たちが田んぼの手伝いをして得る収入は1日30円程度だが、1日鉄くずを集めて売れば、100円くらいにはなる。
不発弾は地雷と違って、触っただけでは爆発はしないが、鉄と火薬を手に入れるために危険を承知で近づく人もいるという。
不発弾を取り除いていくことはもちろん必要だが、それとあわせて、危険を承知で不発弾に近づかなければならない人々の生活の状況にも目を向けていかねば。。。