村での願い。。。

僧侶と村の子供たち。

プノンペンからバスに揺られて1時間半。タケオ市のアンタプレア村へ。
しかし、バスのこのすさまじい揺れはなんだろ。
バス全体が激しくバウンドしている。
1時間半、身体が宙に浮き上がっては、座席にたたきつけられる、その繰り返し。
水を飲むことができなければ、眠ることさえできない。
道が悪いのか、バスがボロいのか。
しかしここは国道のはずでは。。。
体中ボコボコになりながら
今日訪ねたのは、アンタプレア村にあるお寺。
カンボジアの人々にとって、村のお寺は、精神的な支えになるばかりでなく、
子供たちの学校を併設したり、孤児院を設けたり、時にはお寺が音頭をとって、地域の道路や建物を作るなどインフラ整備も行う。
アンタプレア寺は約100年前に創建されたが、70年代のポルポト時代に寺の建物のほとんどが破壊され、
現在は7人いるお坊さんたちも、還俗させられ、一般人としてひっそりと暮らしていたという。
ポルポト政権崩壊後の79年、再びお坊さんたちが集まり、村の人たちと力をあわせて、本堂や道路の修復をし、学校を建てたそうだ。
私たちが講堂で僧侶から話を聞いていたら、村の人々が境内に集まってきた。
この村に住む人たちはほとんどが農民。主に米を作っている。
今の時期はちょうど田植えが終わって、たんぼには青々とした苗が風にそよいでいたのだが、
聞けば、ここ数年カンボジアでは干ばつが続き、一見青々と見える田んぼも、米の生育に必要な水が不足していて、
今年は例年の10%(!)の収穫量しかないだろうと予測されている。
そんなに米が取れない状態でどうするのか、みんなの暮らしは大丈夫なのか、と尋ねてみたら、
今年は村の7割の家庭で男も女も出稼ぎに行くことになるだろうという。。。
私のまわりに集まって、はしゃいでいたかわいい子供たち、身振り手振りで話しかけてくる陽気な村のおじさんたち、
カメラを向けたらやさしく微笑んでくれた、おばあちゃん。。。
みんなが今年、米がなく、ひもじい思いをすることがないように、
そして子供たちのお父さんお母さんが出稼ぎにでなくてもいいように、
何かいい方法はないものだろうか。。。